お知らせ
Shin-Socrates 2026 参加者フィードバック:対話が新しいアイデアを生む場
洞爺湖(北海道)での参加者の振り返りより
※アンケート結果は、こちらからご確認いただけます!
科学の集まりを本当に印象深いものにするのは何でしょうか。Shin-Socratesの参加者にとって、その答えは明らかでした。発表そのものではなく、そこから生まれた対話、思いがけない出会い、そして新しいアイデアです。
22名の参加者から寄せられたフィードバックからは、本会合の形式ばらない、分野横断的で、議論を中心とした進め方に対する大きな熱意が伝わってきました。あわせて、今後の会合をさらによいものにするための貴重な提案も寄せられました。
1. 発表は少なく、議論を多く
Shin-Socratesで最も高く評価されたのは、従来型の講演ではなく、真の学術的対話を重視した点でした。
神経科学、哲学、AI、意識科学の研究者たちが、分野の垣根を越えて問いを探究しました。参加者自身が企画したセッション、並行して行われたディスカッション、自然発生的な意見交換によって、さまざまな視点がぶつかり合い、新しいアイデアが生まれる機会が生まれました。
「すべての議論が素晴らしかった。本当に、群を抜いていました!!」
「形式と雰囲気が新しいアイデアをとても刺激してくれました。5つのアイデアが前進し、新しい論文のアイデアも3つ得られました。これほど実りあるアイデア創出の一週間は、人生で初めてです。」
参加者が特に評価したのは、議論が講演後の単なる質疑応答ではなく、会合の主役だったことです。
2. 対話のきっかけとなったポスター発表
ポスター発表もまた大きな見どころとなり、日中から夜まで続く議論の出発点となりました。
特に若手研究者にとっては、第一線の研究者に問いを投げかけ、議論を交わす貴重な機会となりました。また、参加者主導のセッションでは、一人ひとりが本当に関心を持つ問いを追究することができました。
「ポスター発表がきっかけとなり、議論や質疑応答が昼夜を問わず続きました。」
最終日の少人数グループでのディスカッションや振り返りのセッションも好評で、同様の活動をもっと早い段階から、より頻繁に行うべきだという声が複数寄せられました。
3. プレjClub:現地に集まる前からのつながりづくり
会合前に行われたジャーナルクラブ(プレjClub)は、参加者がなじみのない考え方に触れ、議論の準備をし、対面で会う前に互いを知るきっかけとなりました。
「J-Clubのおかげで、中心的な問いについて他の人がどう考えているのかを理解することができました。」
参加者は、現象学、予測処理、内受容感覚、仏教など、自身の専門以外のテーマに触れることができたことを高く評価しました。
一方で、時差、多忙なスケジュール、準備の負担、言語の壁などにより、参加が難しい場合もありました。改善案としては、取り組みやすい入門的な論文の提示、任意での論文の割り当て、プレjClubでの議論と現地のセッションとのより直接的な連携などが挙げられました。
4. 科学、コミュニティ、そして花火
交流の場も、この会合に欠かせない要素でした。食事中や少人数での会話、夜の集まりでの気軽なおしゃべりを通じて、所属機関や分野、キャリアの段階を越えた関係が築かれました。
洞爺湖は忘れがたい舞台となりました。とりわけ、屋上の温泉から眺めた花火は印象的でした。
「屋上のお風呂から見た花火は最高でした。素晴らしい思い出です。」
また、参加者は、家族連れにも優しい温かい雰囲気や、特に若手研究者にとっては、強い一体感が高く評価されました。
5. 次回のShin-Socratesをさらによいものに
フィードバックは圧倒的に好意的なものでしたが、参加者からはいくつかの改善点も挙げられました。
- テーマの一貫性を高める:ディスカッショングループを早い段階で編成し、会期を通じて共通の問いを深められるようにする。
- 振り返りと統合の機会を増やす:好評だった最終日のグループディスカッションをさらに発展させる。
- ポスター発表の継続性を高める:ポスターの掲示期間を延ばし、途中から参加する人にも配慮する。
- プレjClubを参加しやすくする:準備の負担を減らし、初めて参加する人をサポートする。
- 親密な雰囲気を保つ:参加者数の増加によって、有意義な交流が損なわれないようにする。
- 細かな実務面の改善:休憩の増加、名札の用意、快適な宿泊環境の確保。
重要なのは、参加者がより厳格な形式の会議を望んでいたわけではないという点です。求められていたのは、自然発生的な対話をさらに実りあるものにするための、ほどよい枠組みでした。
今後に向けて:これまでとは違う科学の集まり
Shin-Socratesの最大の成果は、研究者が分野の境界を越え、前提を問い直し、まだ形になりきっていないアイデアを探究できる場をつくり出したことかもしれません。
ある参加者は次のように振り返っています。
「Q-strやIITのみんなと再会し、それぞれのプロジェクトがどう進展したかを知り、プロジェクトの仲間と交流してつながりを築けたことが何よりでした。何かの一員であると感じられ、それがとても大きなモチベーションになっています。」
参加者からのメッセージは明確です。開かれた雰囲気を大切にし、つながりを深め、対話を続けていくこと。
Shin-Socratesは、最も実りある科学の集まりとは、予想外のことが起こる余地を最も大きく残した集まりなのかもしれない、ということを示しました。
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