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2026.10.20お知らせ

Summer School 2025 &2024で講師を務めたGiulio Tononi教授らのコメンタリー論文が国際雑誌"Nature"に掲載されました!

 Summer School 2025 およびSummer School 2024で講師を務めていただいたGiulio Tononi教授(ウィスコンシン大学マディソン校)らによるコメンタリー論文が、国際学術誌「Nature」に掲載されました。


 大規模言語モデル(LLM)などのAIシステムが高い知性を示すようになり、AIが意識を持ちうるのかという問いが注目を集めています。本論文で著者らは、現在のAIは意識を持っておらず、現在の開発の延長線上では今後も意識を持つ可能性は極めて低いと論じ、その根拠として次の3点を挙げています。


 第一に、意識と知能は別物であるという点です。意識は「感じること」に、知能は「機能を遂行すること」に関わり、小脳のように高度な処理を行いながら意識に直接関与しない例もあります。言葉を流暢に操るLLMに意識を感じてしまうのは、人間中心的な見方や擬人化のバイアスによるものだと指摘しています。第二に、正しい計算さえ行えば素材を問わず意識が生じるとする「計算機能主義」への疑問です。生物の脳では機能とその物質的基盤を切り離すことができず、シリコン上のAIで意識が生じる可能性は低いとしています。第三に、統合情報理論(IIT)や、意識には生物学的な性質が必要とする立場など、意識を計算に還元しない理論からの知見です。


 著者らは、AIに意識を誤って認める「偽陽性」のほうが、意識を見落とす「偽陰性」よりもはるかに起こりやすいとし、現在のAIは「主体」ではなく「道具」として扱うべきだと提言しています。


 論文はNatureのウェブサイトでお読みいただけます。ぜひご一読ください。



Paper Information


Authors: Anil K. Seth, Ned Block, Giulio Tononi

Title: Three reasons why AI is not conscious and perhaps never will be

Journal: Nature, Volume 658, pp. 866–868 (2026)

DOI: https://doi.org/10.1038/d41586-026-03313-7